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GPDのUMPCを検討していると、特に迷いやすいのが「Pocket 4とWIN Max 2のどちらを選ぶか」です。どちらもWindows 11を搭載した高性能な小型PCで、Ryzen AI 9 HX 370を搭載する構成もあります。しかし、実際には同じ用途を狙った製品ではありません。GPD Pocket 4は、8.8インチの小型筐体、キーボード、回転ディスプレイ、交換式I/Oモジュールを組み合わせた「仕事・保守・モバイルPC寄り」のUMPCです。
一方、GPD WIN Max 2は、10.1インチ画面とキーボードに加えてゲームパッドまで本体へ内蔵した「仕事もできるゲーミングUMPC」です。
前世代のPocket 3からPocket 4への変更も、単純なCPUアップデートにとどまりません。画面は8インチ・60Hzから8.8インチ・144Hzへ変わり、メモリ容量、カメラ、通信、拡張モジュールなども見直されています。
この記事では、HIGH-BEAMで取り扱っているGPD製品の中から、
の違いを比較し、仕事、ゲーム、出張、サーバー保守など用途別に選び方を解説します。
最初に、3機種の立ち位置を簡単に整理します。
| 製品 | 主な特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| GPD Pocket 4 | 8.8インチ、144Hz、回転画面、交換式モジュール | モバイルワーク、出張、サーバー管理 |
| GPD WIN Max 2(2025) | 10.1インチ、ゲームパッド内蔵、OCuLink | PCゲーム+仕事 |
| GPD Pocket 3 | 8インチ、小型、交換式モジュール | 軽作業、保守用途、既存ユーザー |
重要なのは、「どれが一番高性能か」だけで選ばないことです。
Pocket 4とWIN Max 2(2025)は、どちらにもRyzen AI 9 HX 370搭載モデルがあります。CPU名だけを見れば非常に近い構成です。
大きく違うのは、
です。つまり、この2機種は「性能差」より「使い方の差」で選ぶ製品です。
Pocket 4はゲームパッドを搭載せず、8.8インチのコンパクトなノートPC形状にキーボード、タッチパッド、2.5GbE LAN、USB4、HDMIなどを搭載しています。さらに、microSDモジュールが標準搭載され、KVM、RS-232C、4G LTEなどのモジュール(別売)を交換できる構造が特徴です。ゲーム専用機ではなく、「高性能なWindows PCをできるだけ小さく持ち歩く」用途に適したシリーズです。
WIN Max 2にはスティック、十字キー、ABXYボタン、トリガーが本体へ組み込まれています。別途ゲームパッドを持ち歩かずにSteamなどのPCゲームを操作できることが、Pocket 4との最大の違いです。10.1インチ画面、67Whバッテリー、OCuLinkも搭載しており、ゲームと仕事の両方を一台へまとめたい人向けです。
現在Pocket 3でブラウザ、SSH、リモートデスクトップ、文書作成、機器保守などが問題なくできているなら、必ずしもPocket 4へ買い替える必要はありません。
Pocket 4への変更で特に大きいのは、
です。これらに必要性を感じるかで判断してください。
GPDには複数の小型Windows PCシリーズがありますが、大きく方向性が違います。
Pocketシリーズは、小型ノートPCとしての機能を優先したUMPCです。
キーボード、USB、LAN、映像出力など、Windows PCとして必要な機能を小型筐体へまとめています。Pocket 3・Pocket 4では、用途に応じて端子を交換できるモジュール構造も採用しています。
特に、
と相性のよいシリーズです。
WINシリーズは、Windows PCへゲームパッドを一体化した製品です。
WIN Max 2の場合はノートPCに近い形ですが、キーボードの上部へスティックとゲームボタンを搭載しています。Steam、Epic Games Store、PC Game Passなどを本体だけで操作したい場合は、WINシリーズの構造が適しています。
2026年時点で比較するなら、旧WIN Max 2ではなく、Ryzen AI 9 HX 370を搭載できるWIN Max 2(2025)と比較するのが分かりやすいでしょう。
| 比較項目 | GPD Pocket 4 | GPD WIN Max 2(2025) |
|---|---|---|
| OS | Windows 11 Home | Windows 11 Home |
| CPU | Ryzen AI 9 HX 370ほか | Ryzen AI 9 HX 370/8840U |
| GPU | Radeon 890Mほか | Radeon 890M/780M |
| 画面 | 8.8インチ | 10.1インチ |
| 解像度 | 2560×1600 | 2560×1600 |
| リフレッシュレート | 最大144Hz | 60Hz |
| タッチ対応 | 対応 | 対応 |
| ゲームパッド | なし | 内蔵 |
| 重量 | 約770g | 約1005g |
| バッテリー | 45Wh | 67Wh |
| OCuLink | なし | あり |
| USB4 | あり | 2ポート |
| 2.5GbE LAN | あり | あり |
| モジュール交換 | 対応 | 非対応 |
| microSD | モジュールで標準搭載 | スロット搭載 |
表を見ると、両者の性格がかなり違うことが分かります。
Pocket 4は小型・軽量・高リフレッシュレート・モジュール性を重視。
WIN Max 2は大画面・大容量バッテリー・ゲーム操作・eGPU拡張を重視しています。
これはCPU名だけでは決められません。
Ryzen AI 9 HX 370モデル同士なら、どちらもZen 5/Zen 5cの12コア24スレッドCPUとRadeon 890Mを搭載します。
ただし、設定可能な電力や冷却構造が異なります。Pocket 4の商品仕様ではTDPが20~28W、WIN Max 2(2025)は15~35Wと案内されています。
そのため、同じRyzen AI 9 HX 370でも、
によって結果が変わります。「Pocket 4のほうが新しいから速い」「WIN Max 2のほうが大きいから必ず速い」と一律には判断できません。ゲーム性能を比較する場合は、同じTDP・同じ解像度・同じ画質設定で測定された結果を見る必要があります。
Ryzen AI 9 HX 370に内蔵されるRadeon 890Mは、16CUのRDNA 3.5世代GPUです。GPDもWIN Max 2などで複数のPCゲームを使った性能データを公開しています。
ただし、「最新AAAゲームが何でもサクサク動く」と説明するのは適切ではありません。タイトルによっては、
といった調整が必要になります。
Pocket 4を仕事用として購入し、「出張先でたまにSteamも遊ぶ」という使い方なら十分比較対象になります。PCゲームそのものを購入目的の中心に置くなら、ゲームパッドを内蔵するWIN Max 2やほかのポータブルゲーミングPCも比較してください。
Pocket 4は8.8インチ・144Hz
Pocket 4は8.8インチ、2560×1600、最大144Hz、輝度500nitのタッチディスプレイを搭載しています。
高リフレッシュレートはゲームだけでなく、
なども滑らかに表示できます。ただし、「144Hzだから目が疲れない」と断定できるものではありません。文字サイズ、輝度、視聴距離、Windowsのスケーリング設定なども重要です。
WIN Max 2は10.1インチ・60Hz
WIN Max 2(2025)の画面は10.1インチ・2560×1600・60Hzです。
リフレッシュレートではPocket 4が上ですが、物理的な表示面積はWIN Max 2が大きくなります。Excel、ブラウザ、コード、ゲーム内の細かなUIなどを見やすくしたい場合は、10.1インチのメリットがあります。
Pocket 4は約770gです。WIN Max 2(2025)は約1005gなので、約235gの差があります。
本体サイズもPocket 4のほうが小さく、
となっています。毎日バッグへ入れて持ち歩く場合、この差は検討材料になります。
一方、WIN Max 2は大型筐体を活かして67Whバッテリーを搭載します。Pocket 4は45Whです。そのため「軽さならPocket 4」「バッテリー容量ならWIN Max 2」という違いがあります。実際の駆動時間はTDP、輝度、Wi-Fi、アプリによって変わるため、Whだけで使用時間を断定しないようにしてください。
Pocket 4本体にはゲームスティックやABXYボタンがありません。PCゲームを遊ぶ場合は、
などを使用します。
WIN Max 2は本体へゲームパッドを内蔵しています。外出先で本体だけ取り出してゲームを始めたい場合、この差は大きくなります。
一方、仕事中にはゲームスティックが不要という人もいます。WIN Max 2にはスティック部分を隠せるマグネット式カバーが用意されていますが、それでもキーボード上部にゲーム操作部を持つ製品であることに変わりはありません。
仕事中心ならPocket 4、ゲーム中心ならWIN Max 2という分け方は、現在でも分かりやすい選択基準です。
WIN Max 2(2025)にはOCuLinkポートが搭載されています。公式仕様ではPCIe 4.0×4接続、実効帯域63Gbpsとして案内されており、GPD G1などの外付けGPUと接続できます。
Pocket 4にはOCuLinkはありません。USB4を搭載しているためUSB4対応機器を利用できますが、外付けGPU環境を重視するならWIN Max 2のOCuLinkは大きな違いです。自宅では外部GPUと大型ディスプレイへ接続し、外出時は単体で使う、といった運用を考えている人は確認しておきたいポイントです。
Pocketシリーズの買い替えを考えている人向けに、Pocket 3との違いも整理します。
| 比較項目 | GPD Pocket 3 | GPD Pocket 4 |
|---|---|---|
| 発売世代 | 2021年世代 | 2025年世代 |
| 主なCPU | Core i7-1195G7など | Ryzen AI 9 HX 370など |
| 画面 | 8インチ | 8.8インチ |
| 解像度 | 1920×1200 | 2560×1600 |
| リフレッシュレート | 60Hz | 144Hz |
| メモリ | 16GB | 最大64GB構成 |
| バッテリー | 38.5Wh | 45Wh |
| 重量 | 約725g | 約770g |
| カメラ | 約200万画素 | 約500万画素 |
| モジュール | USB/RS-232C/KVM | microSD/RS-232C/KVM/4G LTE |
Pocket 4は重量が少し増えています。その代わり、画面サイズ、解像度、リフレッシュレート、CPU・GPU、メモリ容量、カメラ、モジュール構成などが更新されています。
Pocket 4の特徴の一つが、背面の交換式I/Oモジュールです。現在の国内商品仕様では、microSDカードリーダーモジュールが標準搭載されています。
※Pocket 3のモジュールはPocket 4で使える?
Pocket 3とPocket 4ではモジュールシステムが更新されており、Pocket 3用モジュールをそのままPocket 4へ流用する前提では選ばないほうが安全です。Pocket 4購入時は、Pocket 4専用として案内されているモジュールを使用してください。
Pocket 4のディスプレイは水平方向に180度回転できます。画面を回転させて折りたたむことで、タッチ操作中心の形態でも使用できます。
ただし、一般的な薄型タブレットと同じ使用感ではありません。本体重量は約770g、厚さは約22.2mmあり、キーボードや冷却機構を含むWindows PCです。
そのため、プレゼンで画面を相手側へ向ける、立った状態で画面を確認する、タッチ操作を使う、といった用途に2-in-1機構を活用する、と考えると分かりやすいでしょう。
国内商品ページでは、Ryzen AI 9 HX 370、Ryzen AI 9 365、Ryzen 7 8840Uの構成が案内されています。
ただし、CPU名だけで選ばず、必要なメモリ容量とSSD容量をセットで確認してください。
Pocket 4を比較しやすいのは、次のような人です。

特に、「ゲームもできる仕事用UMPC」という考え方がPocket 4の位置づけに合っています。ゲーム機へキーボードを付けた製品ではなく、Windows UMPCに十分なGPU性能も載っている、と考えたほうが製品の特徴を理解しやすいでしょう。
WIN Max 2(2025)は、次のような人に向いています。

Pocket 4より大きく重い一方、その筐体をゲームパッド、大画面、大型バッテリー、豊富な拡張端子へ使っています。
大まかな分類としては、
で問題ありません。ただし、実際にはもう一段細かく分けると選びやすくなります。
| 使い方 | 選びやすいモデル |
|---|---|
| 出張+Office | Pocket 4 |
| SSH・サーバー管理 | Pocket 4 |
| KVM・RS-232Cが必要 | Pocket 4 |
| PCゲームを本体だけで操作 | WIN Max 2 |
| 大画面でゲーム・仕事 | WIN Max 2 |
| OCuLink eGPU | WIN Max 2 |
| 軽さ優先 | Pocket 4 |
| バッテリー容量優先 | WIN Max 2 |
| 144Hz画面優先 | Pocket 4 |
| Pocket 3から性能を大きく上げたい | Pocket 4 |
GPD製品は、海外通販や個人輸入でも購入できる場合があります。一方、UMPCは一般的なノートPCと比べると特殊な筐体や部品を採用しているため、購入後の修理窓口も確認しておきたい製品です。
HIGH-BEAMは株式会社天空が運営しており、GPDを含む複数ブランドの正規国内代理店です。
取り扱う国内正規版PCには原則1年間の保証が付き、日本国内で修理・サポートを受けられます。保証期間終了後も、対象製品について有償修理を受け付けています。
国内正規版で確認できる主なサポート
※保証対象や送料、バッテリーなど部品ごとの保証期間には条件があります。詳細は保証規定をご確認ください。
GPD Pocket 4 国内正規版
214,000円(税込)
GPD Pocket 4とWIN Max 2はどちらが高性能ですか?
Ryzen AI 9 HX 370モデル同士なら、CPUとGPU自体は同系統です。ただし、TDPと冷却構造が異なるため、実際の性能は使用条件によって変わります。性能だけでなく、Pocket 4は携帯性とモジュール、WIN Max 2はゲームパッドとOCuLinkを基準に選ぶのがおすすめです。
Pocket 4でSteamのゲームは遊べますか?
Windows 11を搭載しているため、SteamのWindows版クライアントをインストールできます。ただしゲームパッドは内蔵されていません。ゲームによってはBluetooth・USBコントローラー、キーボード、マウスなどを使用してください。また、実際のフレームレートはゲームと設定によって異なります。
Pocket 4はゲーミングPCですか?
ゲームを実行できる性能はありますが、製品設計としてはゲーム専用の携帯機ではありません。ゲームパッドを内蔵せず、キーボード、LAN、KVM・RS-232Cなどの業務向け機能を重視したUMPCです。ゲーム操作まで本体へ一体化したい場合はWINシリーズを比較してください。
Pocket 4の144Hzはゲーム以外にも意味がありますか?
あります。Windowsのスクロールやカーソル移動なども滑らかに表示できます。ただし、アプリやコンテンツが144fpsで動作することを保証するものではありません。
Pocket 4にmicroSDカードスロットはありますか?
あります。国内正規版の商品仕様では、microSDカードリーダーモジュールが標準搭載されています。
Pocket 4の4G LTEは標準搭載ですか?
標準ではありません。GPDでは別売の4G LTEモジュールが用意されています。国内販売状況や使用する回線との対応は購入時にご確認ください。
Pocket 4で外付けGPUは使えますか?
USB4を搭載しているため、USB4対応の外付けGPU環境を構築できる場合があります。ただし、WIN Max 2(2025)のようなOCuLinkポートは搭載していません。eGPUを積極的に使いたい人はWIN Max 2も比較してください。
Pocket 4はタブレットとして使えますか?
ディスプレイを180度回転して折りたたむコンバーチブル機構があります。ただし約770g・厚さ約22.2mmのWindows UMPCなので、一般的な薄型タブレットとは使用感が異なります。
Pocket 3からPocket 4へ買い替える意味はありますか?
Pocket 3の性能に不満がないなら必須ではありません。一方、Ryzen AI 9世代の性能、32GB・64GBメモリ、8.8インチ・144Hz画面、2560×1600解像度、新しいモジュール環境などが必要ならPocket 4へ変更する意味が大きくなります。
Pocket 3のモジュールはPocket 4でも使えますか?
Pocket 4ではモジュールシステムが変更されているため、Pocket 4専用品を使用する前提で考えてください。既存のPocket 3用モジュールを持っている場合は、購入前に互換性をご確認ください。
キーボードは長時間の仕事にも使えますか?
Pocket 4はQWERTYのバックライト付きチクレットキーボードを搭載しています。ただし8.8インチ筐体のUMPCなので、一般的な13~14インチノートPCと同じキーピッチや配列ではありません。タイピング量が多い人は、可能であればHIGH-BEAMの実店舗で実際のキー配列やタッチパッド位置を確認してから選ぶことをおすすめします。
GPD Pocket 4、GPD WIN Max 2、Pocket 3は、同じGPD製UMPCでも役割が異なります。
GPD Pocket 4は、
を組み合わせた、仕事・開発・保守用途に強いUMPCです。
GPD WIN Max 2(2025)は、
を備え、PCゲームと仕事の両方を一台で行いたい人に適した構成です。
Pocket 3は世代が古くなりましたが、現在の用途で性能に困っていないなら、使い続ける選択もあります。
選び方を一言で整理すると、
という考え方が分かりやすいでしょう。
「この製品が絶対に一番」と一概に決めるのではなく、GPD製品それぞれの設計思想を理解したうえで、ご自身の用途に合ったモデルを選んでいただくことが重要です。
本記事は、2026年8月時点で公開されている情報を基に作成しています。
製品仕様、CPU・メモリ・SSD構成、モジュール、価格、在庫状況は変更される場合があります。また、本記事内で性能測定を行っていないゲームやアプリについては、「常時60fps」「最高画質で快適」「デスクトップPC並み」といった動作を保証する表現は使用していません。最新の構成、販売価格、オプションモジュール、保証条件については各商品ページおよびHIGH-BEAMのサポート情報をご確認ください。