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佐藤 文彦
@DIME アットダイム、ケータイ watch等のガジェット系メディアにて、フリーライターとして活躍。2022年10月よりハイビーム公式オンラインストア内のコラム掲載が始まりました。
著者:佐藤 文彦
上:AYANEO Pocket S 下:AYANEO POCKET MICRO
ソシャゲプレイヤーの中には、できるだけPCや据え置き型のゲーム機で、コントローラーやキーボードを使いたい派、スマホでサクッとプレイしたい派がいるのではないでしょうか。
そんな両派閥の“いいところ取り”ができるのが、Android OSを搭載したAYANEOシリーズです。UMPC風の本体デザインながら、Google Playストアからアプリをインストールできるなど、わかりやすさとゲームのしやすさのバランスが魅力です。
本コラムでは、Android OSを搭載したAYANEO Pocket SとAYANEO POCKET MICROを使いながら、操作性、快適性を比較していきたいと思います。
まずは両機のスペックについて。AYANEO Pocket SはチップセットにSnapdragon G3x Gen2を搭載し、メモリは12GBか16GB、ディスプレイは6インチのIPS液晶パネルです。AYANEO POCKET MICROは、MediaTek Helio G99を搭載し、メモリは6GBか8GB、ディスプレイは3.5インチで、IPS液晶パネルとなります。
チップセットを含む性能差については、細かく挙げるとキリがありませんが、基本的には、AYANEO Pocket Sの方が、AYANEO POCKET MICROよりも高性能になっていると思っていただければ、間違いないでしょう。
また、見た目でも分かるとおり、AYANEO Pocket Sは比較的広めのディスプレイを搭載しており、視認性が高いのが特徴。発色もかなり綺麗です。
一方のAYANEO POCKET MICROは、ディスプレイがかなり小さめで、レトロな雰囲気を感じさせるデザインになっています。懐かしさを感じさせる筐体ながら、Android OSが搭載されているギャップがいいですよね。あと、本体がコンパクトな分、質量も約233gまで抑えられているので、手が疲れにくいのも、使っていて嬉しいポイントでした。
さて、今回は普段から筆者がプレイしているゲームアプリ「原神」で、両モデルの比較をしていくのですが、早速問題が。Android OS向けに配信されている原神アプリは、コントローラーでの操作に対応しておらず、タッチ操作でしか動かすことができません。
そこで活躍するのが、キーマッピングという機能。これは画面上に仮想的なボタンを配置することで、コントローラー非対応のアプリでも、コントローラーで操作ができるようになるというものです。
AYANEO Pocket S、AYANEO POCKET MICROの場合、ゲームアプリの起動後に、AYAボタンを押し、「Controller」>「Key Mapping」と進みます。その後は、任意のボタンを、ディスプレイ上の好きな場所に追加していけばOKです。
右下に配置されているAYASpace起動ボタン
Go to configurationから設定
全て自分のやりやすいキー配置に設定可能
配置したボタンは濃淡の調節もできるため、操作に慣れるまでは濃く表示、ボタン配置をある程度覚えたら、薄く表示するといった切り替えもできます。
あらかじめ触れておきたいのが、コントローラーでの操作性について。スマホゲームに慣れている人からすると、コントローラーでの操作はなかなか慣れないかもしれません。普通にスマホでプレイした方が、わかりやすいと感じることもあるはずです。
コントローラーでゲームをするよさは、ボタンの押し間違いがほぼ起きない点。そして、指を画面に置かなくていいため、ゲーム画面を損なわずに楽しめる点です。タッチ操作とどっちが向いているかは、もちろん人によりますが、ある程度慣れるまでは使い続けてみるのがおすすめです。
場合によって、画面タッチとコントローラーを両方使うのがおすすめ。
個人的には、プレイするゲームによっては、コントローラーの方が便利かなと思うシーンもあります。今回試している原神は、キーマッピング機能を使いますが、元々コントローラー操作に対応しているゲームアプリもあるので、試してみる価値は十分あるでしょう。
AYANEO Pocket Sは、ゲームに特化したSnapdragon G3x Gen2を搭載していることもあり、動きは快適そのもの。グラフィックを最高設定にし、60fpsで長時間プレイしていても、処理落ちしたり、ロードに時間がかかることはありません。
L/Rボタンが突起した形状になっているのも、地味ながらありがたいポイント。両手持ちした際に心地よい握り心地になっており、人差し指が自然とL/Rボタンに伸びるような配置になっています。約350gと、スマホと比べるとヘビーな筐体ですが、グリップ感が良好なため、重みを感じるシーンはそこまでありません。
押しやすいL/Rボタン
ゲームをプレイする上で重要な冷却性能ですが、AYANEO Pocket Sではモードを切り替えることで、ファンの速度を調節できるようになっています。特にGameモードでは、原神をフルパワーでプレイしていても、本体の熱さをほとんど感じないレベルにまで、放熱できます。
放熱性能にもこだわったデザイン
ただし、ファンが回転する音はそれなりに聞こえるので、ここは工夫が必要なポイント。イヤホンをつけてゲームをしていれば、音が気になることは基本的にないので、個人的にはGameモード×ワイヤレスイヤホンの組み合わせがおすすめです。
一方、ファンの回転数を抑えるためにSavingモードやBalanceモードでのプレイも可能ですが、逆に本体の熱が少し気になるようになります。熱くて持てないほどではありませんが、原神のプレイにおいては、少々ストレスに感じるレベルまで熱くなるので、注意が必要です。
コンパクトな筐体のAYANEO POCKET MICROは、スペックを見ても分かるとおり、極端にゲーム性能が高いわけではありません。AYANEO Pocket Sのように、原神をフルパワーでプレイすると、どうしても処理が追いつかないシーンが出てきます。
グラフィック性能を最低に落とせば、カクつきも見られるものの、プレイ自体は可能。画面の粗さはどうしても気になりますが、持ちやすいサイズ感で、コントローラーを使ったゲームができるのは、ほかにない魅力です。こちらもファンが搭載されているので、安定した動作という意味では、十分活躍できます。
薄くコンパクトなデザインが特徴
どうしても気になるのは、3.5インチというディスプレイサイズがゆえに、ゲーム内に表示されるテキストが見にくい点です。筆者の視力では、じっくり見ないとテキストを認識できないシーンがそれなりにあったので、ストーリーをじっくりと読み込みたい場合は、少々使いにくさを感じます。
薄くコンパクトなデザインが特徴
AYANEO Pocket Sと比べるとすっきりしたデザインで、L/Rボタンの突起もありませんが、ボタンのサイズ、スペースはしっかり確保されているので、押し間違いはあまり起きません。本体の軽さ、スティックのちょっとした重さ(硬さ)がクセになる操作感です。
処理性能、画面サイズの観点から、今回試した原神のような、グラフィックを重視した、処理の重いアクションゲームを、腰を据えてプレイするのには向きません。電車移動時にもサクッとゲームを楽しみたい人や、軽量なレトロゲームをプレイしたいという人におすすめのモデルです。
佐藤 文彦
@DIME アットダイム、ケータイ watch等のガジェット系メディアにて、フリーライターとして活躍。2022年10月よりハイビーム公式オンラインストア内のコラム掲載が始まりました。