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「Core Ultra X7 358Hを搭載したPCが気になる。でも、Core Ultra 7 356Hとは何が違うの?」
「GPD BOXを選ぶなら、内蔵GPUが強いモデルとMCIO付きモデルのどちらが自分に合うのだろう」
型番が似ているだけに、価格差だけで判断したくなるところです。ただ、GPD BOXの2モデルは、単純な上位・下位では説明しきれません。Core Ultra X7 358Hは、12基のXeコアを持つ内蔵GPU「Intel Arc B390」を搭載したモデル。GPD BOXでは、本体内のグラフィックスでゲームや制作作業をこなしたい方に向いています。Core Ultra 7 356Hモデルは、内蔵GPUの規模を抑える代わりに、GPD BOXでMCIO 8iポートを搭載。外付けGPUをMCIO接続で使う構成を選べます。
どちらも16コア16スレッドですが、PCとしての使い方が変わる違いです。この記事では、Core Ultra X7 358HのCPU・GPU・NPUを整理したうえで、356Hとの比較、GPD BOXの仕様、購入前に確認したい接続条件まで解説します。
Core Ultra X7 358Hは、Intelの「Core Ultra シリーズ3」に属するプロセッサーです。開発コードネームはPanther Lake。Intel公式では、2026年第1四半期に投入されたモバイル向け製品として案内されています。

ノートPC向けのプロセッサーですが、GPD BOXのような小型デスクトップPCにも採用されています。
| 項目 | Core Ultra X7 358H |
|---|---|
| 製品シリーズ | Intel Core Ultra シリーズ3 |
| 開発コードネーム | Panther Lake |
| CPUコア数/スレッド数 | 16コア/16スレッド |
| コア構成 | Pコア4基+Eコア8基+低消費電力Eコア4基 |
| 最大ターボ周波数 | 4.8GHz |
| Intel Smart Cache | 18MB |
| 内蔵GPU | Intel Arc B390 |
| GPUのXeコア数 | 12基 |
| GPU最大動的周波数 | 2.5GHz |
| NPUピーク性能 | 最大50 TOPS(INT8) |
| GPUピークAI性能 | 最大122 TOPS(INT8) |
| プロセッサー基本電力 | 25W |
| 最大ターボ電力 | 80W |
| 最小保証電力 | 15W |
| CPU側の製造技術 | Intel 18A |
| 対応メモリ | 最大LPDDR5X-9600 MT/s |
| 最大メモリ容量 | 96GB ※PC製品の実装による |
「16コアCPU」と「12基のXeコア」は、別の処理を担う部品の数です。
16コアはアプリやOSの処理を担うCPU側。12基のXeコアは、ゲームの描画や対応する演算処理を担うGPU側を示しています。両者を足して「28コアCPU」と考えるものではありません。
製造技術も同様です。CPU側にはIntel 18Aが使われますが、GPU側は別の製造技術を採用しています。「チップ全体がすべてIntel 18Aで作られている」という意味ではありません。
仕様表の電力にも注意が必要です。25Wはプロセッサー基本電力、80Wは最大ターボ電力。コンセントから常に25W、あるいは80Wを消費するという意味ではありません。実際の消費電力には、メモリ、SSD、冷却ファン、電源回路なども関係します。高いクロックをどれくらい維持するかも、完成品PCの電力設定と冷却設計によって変わります。
同じ358H搭載でも、薄型ノートPCとミニPCの性能が完全に一致するとは限らない理由です。
Core Ultra X7 358Hで注目したいのは、Xe3世代のIntel Arc B390です。
12基のXeコアを備え、最大動的周波数は2.5GHz。DirectX 12 Ultimateやレイトレーシングにも対応しています。ただし、機能に対応していることと、すべてのゲームを最高設定で快適に動かせることは別です。
Arc B390を検討するときは、GPUの名前だけでなく、遊びたいゲームの解像度や画質も合わせて考えてください。
フルHDで画質を調整しながら遊ぶのか。4Kで高画質を狙うのか。高いフレームレートを優先するのか。同じゲームでも、求める条件によって必要な処理能力は変わります。
特にベンチマークを見る際は、搭載PC、電力設定、解像度、画質、アップスケーリング、フレーム生成の有無を確認したいところです。
「RTX 3050を上回った」という数字を見かけても、デスクトップ版とLaptop版のどちらか、何を測定した結果かが分からなければ、自分のゲーム環境には当てはめられません。
本記事では、GPD BOXでの独自測定に基づくフレームレートは掲載していません。特定タイトルで常時60fpsを維持できる、といった動作保証も行っていません。
358HはIntel Quick Sync Videoに対応し、H.264、H.265、AV1のハードウェアエンコード・デコード機能を備えています。
対応する動画編集ソフトであれば、こうした機能を再生や書き出しに利用できます。
もっとも、書き出し時間は動画形式やエフェクト、ソフト側の対応によって変わります。購入前には、普段使っている編集ソフトがIntelのハードウェア処理をどう利用するか確認しておくと、選ぶ理由がはっきりします。
358Hには最大50 TOPSのNPUが搭載されています。これはAI処理向けの演算能力を示す指標です。
対して、Intel公式仕様の「122 TOPS」はGPU単体のINT8ピーク性能。CPU・GPU・NPUをまとめた数字ではありません。
Copilot+ PCでは40 TOPS級以上のNPUが条件の一つになっていますが、NPUの数値だけで、すべてのAI機能を使えるわけではありません。OS、メモリ、ドライバー、機能ごとの対応条件も関係します。
ローカルの画像生成や言語モデルを使いたい場合も、まず確認したいのはソフト側の対応です。GPUで動かすのか、NPUで動かすのか、モデルを読み込むメモリが足りるのか。「AI PCだから何でも高速に動く」とは考えず、使うアプリから選ぶことが大切です。
GPD BOXでは、Core Ultra X7 358HとCore Ultra 7 356Hを搭載する2モデルが用意されています。CPUのコア構成は同じですが、内蔵GPUとPCIeの構成に違いがあります。
| 比較項目 | Core Ultra X7 358H | Core Ultra 7 356H |
|---|---|---|
| CPUコア数/スレッド数 | 16コア/16スレッド | 16コア/16スレッド |
| コア構成 | P4+E8+LPE4 | P4+E8+LPE4 |
| 最大ターボ周波数 | 4.8GHz | 4.7GHz |
| 内蔵GPU | Intel Arc B390 | Intel Graphics |
| GPUのXeコア数 | 12基 | 4基 |
| GPU最大動的周波数 | 2.5GHz | 2.45GHz |
| NPUピーク性能 | 最大50 TOPS(INT8) | 最大50 TOPS(INT8) |
| CPU側の最大PCIeレーン数 | 12レーン | 20レーン |
| PCIeの構成 | Gen5×4+Gen4×8 | Gen5×12+Gen4×8 |
| GPD BOXのMCIO 8i | 非搭載 | 搭載:PCIe Gen5 x8 |
| GPD BOXのUSB4 v2.0 | 2ポート | 2ポート |
| 今回比較する国内構成 | 32GBメモリ/1TB SSD | 32GBメモリ/1TB SSD |
※PCIeレーン数はプロセッサー側の仕様です。そのすべてを、利用者が自由に増設用として使えるわけではありません。
358Hは12基、356Hは4基。Xeコア数は確かに3倍です。
ただ、ゲームのフレームレートはGPUのコア数だけで決まりません。メモリ帯域、動作クロック、電力設定、CPU負荷、ゲーム側の最適化も関係します。
そのため、ここでは「358Hは、より大きな内蔵GPUを搭載している」と捉えるのが適切です。
外付けGPUを追加せず、ゲームやGPUを使う制作作業まで本体だけでこなしたいなら、358Hを選ぶ理由になります。
GPD BOXの国内商品仕様では、MCIO 8iを搭載するのはCore Ultra 7 356Hモデルです。358Hモデルには搭載されていません。
MCIOで外付けGPUを使う予定なら、ここは購入前に確認してください。
GPD BOXのMCIOポートはPCIe Gen5 x8として案内されていますが、接続先のGPD G2はPCIe Gen4 x8です。その組み合わせでは、Gen4 x8を基準に考えます。
一般的なPCIe Gen4 x4のOCuLink構成に対して、レーン側の理論帯域は約2倍。ただし、ゲームのフレームレートが2倍になるという意味ではありません。
ここは誤解されやすい点です。
「358HモデルにMCIOがない」と「358Hモデルでは外付けGPUが使えない」は同じではありません。
GPD BOXにはUSB4 v2.0ポートがあり、GPD G2もUSB4接続に対応しています。対応するドックやGPUを組み合わせれば、USB4経由の拡張も選択肢になります。
そのため、モデル選びは次のように整理できます。
本体の内蔵GPUを重視するなら358H。外付けGPUを特にMCIO接続で使いたいなら356H。
「将来、外付けGPUを使うか」だけでなく、「どの接続方法で使いたいか」まで考えると選びやすくなります。
GPD BOXは、Core Ultra シリーズ3を採用した小型デスクトップPCです。
本体だけなら約0.9L。特徴は、この中に160WのGaN電源まで収めていることです。

| CPU | Core Ultra X7 358H/Core Ultra 7 356H |
|---|---|
| メモリ | 32GB LPDDR5X-8533 |
| ストレージ | 今回紹介する販売構成は1TB NVMe SSD |
| M.2スロット | 2280サイズ×2 |
| 本体サイズ | 約175×134×39.5mm |
| 本体重量 | 約940g |
| 筐体容積 | 約0.9L |
| 電源 | 160W GaN電源内蔵 |
| 冷却 | デュアルファン+4本のヒートパイプ |
| USB-C | USB4 v2.0×2、DisplayPort 2.1対応、PD給電非対応 |
| USB-A | USB 3.2 Gen2×4 |
| 映像出力 | DisplayPort 2.1、HDMI 2.1、USB4経由の映像出力 |
| 有線LAN | 2.5GbE×2 |
| 音声 | ステレオスピーカー、3.5mmヘッドホン/マイク端子 |
| MCIO 8i | 356Hモデルのみ |
※メモリ速度やストレージ構成は、プロセッサーの最大仕様ではなく、GPD BOXの製品仕様です。
ミニPCを選ぶとき、本体の大きさはよく確認します。それでも、届いてからACアダプターの置き場所に悩むことはありますよね。
GPD BOXは電源を内蔵しているため、外付けACアダプターを別に置く必要がありません。コンセントから本体へ電源ケーブルを接続する構成です。
本体だけでなく、電源周りもまとめたい方にとって分かりやすい利点です。
ただし、電源内蔵だから放熱を気にしなくてよいわけではありません。設置時は吸排気口をふさがず、ケーブルの曲がりや抜き差しに必要なスペースも残してください。
GPD BOXのUSB4ポートは、国内仕様でPD給電非対応とされています。
USB-C経由の映像出力には対応していますが、USB-CモニターからPC本体へ給電し、モニターとPCをケーブル1本だけで使う構成にはできません。GPD BOX本体にはAC電源の接続が必要です。
映像を出せることと、USB-CからPCを動かせることは別。 今のノートPCと同じ配線をそのまま使いたい方は、先に確認しておきたいところです。
有線LANは2.5GbEを2ポート搭載しています。
たとえば、一方をインターネット接続用のネットワークへ、もう一方をNASなどへ接続する構成が考えられます。用途ごとに接続先を分けたい方には便利な仕様です。
ただし、LANケーブルを2本挿すだけで通信速度が自動的に5Gbpsになるわけではありません。帯域をまとめて利用するには、OS、ドライバー、接続先機器、ネットワーク設定などの対応が必要です。
GPD BOXの国内発表時の価格は、32GBメモリ/1TB SSD構成で次のように案内されました。
| モデル | 国内発表時の価格(税込) |
|---|---|
| Core Ultra X7 358H | 308,000円 |
| Core Ultra 7 356H | 293,000円 |
| 価格差 | 15,000円 |
※2026年7月7日の国内発表価格です。当時の予約割引価格や、現在の商品ページに表示される販売価格とは区別しています。最新の価格・在庫・納期は、購入するモデルを選択してご確認ください。
358H搭載ノートPCとGPD BOXを比べるときは、CPU以外に含まれているものも見てください。ノートPCには、ディスプレイ、バッテリー、キーボード、タッチパッドなどが備わっています。外出先で開いてそのまま使うための機能です。GPD BOXは、モニターや入力機器を別に用意する据え置き型。これから一式そろえるなら、その費用も加わります。
モニターとキーボードをすでに持っているなら、PC本体だけを更新できる。 ここがミニPCを選ぶ理由になります。
逆に、出先でも同じPCを使いたいなら、ノートPCの画面やバッテリーは余分なものではありません。価格差だけで優劣を決めず、必要な機能に予算を使うと考えるほうが自然です。
356Hモデルを選び、GPD G2で外付けGPUを使う場合は、PC本体だけでは構成が完成しません。
GPD G2はグラフィックボードを取り付けて使うドックで、GPUは別途用意します。ドックの購入費に加え、グラフィックボード、必要なケーブル、設置スペースまで含めて考えてください。
本体の価格が358Hモデルより低くても、eGPUを追加した総額まで安くなるとは限りません。
外付けGPUを増やさず、机の上を小さなPC一台でまとめたい。
仕事や日常の作業に使い、空いた時間にはPCゲームも遊びたい。
そんな使い方なら、Arc B390を内蔵する358Hモデルが候補になります。ゲームごとに画質や解像度を調整する前提で、本体内のグラフィックスを活かす構成です。
動画編集を兼ねる場合は、使用するソフトのIntel GPU・Quick Sync対応も確認してください。
手持ちのグラフィックボードを活用したい。GPUを後から交換できる構成にしたい。GPUメモリを多く必要とする処理を外付けカードへ任せたい。
こうした目的で、MCIO接続を選ぶなら356Hモデルです。
ただし、外付けGPUを加えれば設置場所と電源も増えます。ミニPC本体の小ささだけでなく、ドックを含めた完成形をイメージして選びたいところです。
GPD BOXは持ち運べるサイズですが、バッテリーやディスプレイを内蔵した携帯機ではありません。移動中や外出先ですぐ使いたいなら、ノートPCやポータブルゲーミングPCのほうが目的に合います。
最新の大型ゲームを4K・高画質で遊ぶことが最優先なら、グラフィックボードを内蔵したデスクトップPCも比較してください。
GPD BOXの持ち味は、何でも一番速く処理することではなく、小さな本体で内蔵GPUを活かす使い方と、MCIOで拡張する使い方を選べることにあります。
Core Ultra X7 358Hの「16コア」と「Xe3 12コア」は何が違いますか?
16コアはCPU側、12基のXeコアは内蔵GPU側の構成です。
CPUとGPUは役割が異なるため、単純に足し合わせて一つのコア数として比較するものではありません。
358Hは356Hよりゲームが3倍速いのでしょうか?
Xeコア数は12基と4基で3倍ですが、ゲームのフレームレートが3倍になるとは限りません。
解像度、画質、CPU負荷、メモリ、電力設定、ドライバーなどによって差が変わります。比較する場合は、同じゲームと設定での測定結果を確認してください。
Core Ultra X7 358HとRyzen AI Max+ 395はどちらが高性能ですか?
CPU、ゲーム、動画編集、AI処理のどれを比べるかによって変わります。
IntelのXeコア数とAMDのCompute Unit数は、設計が異なるため数字だけで優劣を付けられません。搭載PCのメモリ容量や電力設定も含め、目的の処理で比較する必要があります。
NPUが50 TOPSなら、どんな生成AIでも高速に動きますか?
そうではありません。
NPUに対応するアプリや実行環境が必要です。GPUを使うAI処理ならGPU側の対応、モデルを読み込むには十分なメモリも必要になります。
NPUの数値だけでなく、使いたいソフトとモデルの動作条件を先に確認してください。
GPD BOXの358HモデルはeGPUを使えませんか?
MCIO接続は使えませんが、USB4経由の対応eGPUは選択肢になります。
GPD G2をMCIOで接続する目的なら356Hモデルを選んでください。USB4で使う場合も、ドック、グラフィックボード、ドライバーの対応確認は必要です。
GPD BOXはUSB-Cモニターから給電できますか?
国内仕様ではPD給電非対応です。GPD BOX本体はAC電源へ接続して使います。
USB-C経由で映像を出すことと、モニターからPC本体へ給電することは分けて確認してください。
GPD BOXには96GBのメモリを搭載できますか?
Intel公式の「最大96GB」は、358Hというプロセッサーが対応する上限です。
本記事で紹介するGPD BOX国内モデルは32GB構成です。CPUの対応上限を、そのままGPD BOXの搭載容量や増設可能容量として読み替えることはできません。
ゲーム性能やファン音の実測値はありますか?
本記事では、GPD BOXのゲームフレームレート、消費電力、ファン音、表面温度を独自に測定した数値は掲載していません。
公式仕様に基づく機能解説と、実機で測定する性能レビューは分けて扱っています。
Core Ultra X7 358Hは、16コア16スレッドのCPUと、12基のXeコアを備えるIntel Arc B390、最大50 TOPSのNPUを組み合わせたプロセッサーです。GPD BOXで選ぶ場合は、型番や価格だけでなく、GPUをどう使うかを先に決めると整理しやすくなります。
本体の内蔵GPUでゲームや制作作業までまとめたいなら358H。MCIO接続の外付けGPUを使いたいなら356H。
358HでもUSB4経由のeGPUは検討できるため、「内蔵か外付けか」の二択ではありません。MCIOが必要かどうかが、購入前に確認したい分岐点です。GPD BOXは、約0.9Lの筐体に電源まで収めたミニPC。すでにモニターやキーボードがあり、作業環境を大きく変えずにPC本体を更新したい方にも選びやすい構成です。まずは、内蔵GPUで使うか、MCIOで拡張するか。用途が決まったら、商品ページでモデルごとの仕様と販売構成をご確認ください。
本記事は、2026年9月時点で確認したIntel、AMD、Microsoft、株式会社天空、GPDダイレクト、HIGH-BEAMの公式情報を基に作成しています。価格表は2026年7月7日の国内発表価格を掲載しています。現在の販売価格、キャンペーン、在庫、納期は商品ページをご確認ください。本記事では、GPD BOXのゲームフレームレート、消費電力、ファン音、表面温度の実機測定を行っていません。実際の性能は、電力設定、冷却状態、メモリ、ドライバー、使用するアプリによって変わります。